絵教材
「あげる」と「もらう」の絵教材です。
プレゼントをあげる・もらう場面を描いてみました。
それにしても女の子の足細すぎ!
例文
- 子どもにおもちゃをあげました。
- このかばんは母にもらいました。
- わたしは友だちにチョコレートをあげます。
- 友だちはわたしにチョコレートをもらいます。
「あげる」「もらう」を教えると目的語を二つとる例文が出てきますね。
ほかの動詞だといい方が変わってくることがありますが、「あげる」と「もらう」の場合だとあげる物、もらう物が直接目的語で、受け手や出所が間接目的語というように分けられます。
このうち直接目的語は助詞の「を」をとるので「食べる」や「飲む」を教えていれば特に問題はありませんが、間接目的語は助詞の「に」をとるので少し説明が必要かもしれません。
もちろん実際に教えるときに「目的語が…直接…間接…」みたいに口頭で伝えることはまず無理なので、学生が受け入れやすい見せ方を心がけます。(この時点では助詞の用法に焦点を当てすぎないほうがいいと思います)
とはいえ動詞の意味的にはそんなに困るような学習項目ではなく、どちらかというと一文の長さが伸びることで口が回らなくなったりパニックになる学生のほうが多い気がします。
焦らせることなく、のんびり気長に教えてあげましょう。
導入例
(レアリア:ペン)※そんなに大切でもない私物
T:これは何ですか。
S:それはペンです。
T:誰のペンですか。
S:先生のペンです。
T:そうですね。どうぞ。(学生にペンをあげる)
S:ありがとうございます。
T:どういたしまして。先生は〇〇さんにペンをあげます。
S:先生は〇〇さんにペンをあげます。
T:〇〇さんは先生にペンをもらいます。
S:〇〇さんは先生にペンをもらいます。
T:そのペンは〇〇さんのペンです。
実際に何かを授受して状況を見せています。
「渡す」と混同しますが個人的にはこのタイミングで意味を厳密に区別させなくてもいいと思います。ですが、一応念のため所有者をはっきりさせることで所有権が移っていることを示して差別化は図っています。
基本的には授受の状況をいくつ示すか、どう示すかが大切な導入だと思います。絵教材を紹介しておいてなんですが、レアリアを用いて実際の場面を見せるほうがよく伝わる気がしますね。
あげた私物はもちろん後で返してもらって構いませんが、できればすぐに返してもらうのではなくしっかり「あげる」「もらう」の意味が伝わって導入がすんでから返してもらったほうが、いいと思います。どうしても返す場面が状況的に面白くなりがちなので、「貸す」「借りる」「返す」との混同を防ぐためです。